Connecting The Dots

クラウドIT顧問 山崎ジョー吉のブログです。

岡田監督とTU

今日、金沢市に本社がある三谷産業でフェアがあり、そのセミナーの講師が何とあのサッカー日本代表の岡田監督だったのだ。

三谷産業の方曰く、「講師をお願いしたときは、"元"日本代表監督だったので、招待状などにはそう書いてあったのですが、今日は"現"日本代表監督に訂正をいたします。」

ということで、私は事前に予約をしていたので、早速お話を聞きにいってきた。もちろん、満員御礼会場に入れない人は別の特別室でライブ中継を見れるよう準備がされていた。

岡田流の個を生かす組織論というのがテーマだったのだが、時の人、「最初に皆さんの聞きたい話はマスコミにもしないようにしているので、期待に添えないかもしれない。」との前置きがあったが、調子が出てくると、「マスコミの人正直手をあげて。いないようならちょっとだけ・・・。今回のワールドカップでは、世界にあっと言わせてやりますよ。具体的にはいえませんがね!」とポロッ本音を語る一面も。

JEF市原のコーチ時代に、加茂監督の日本代表監督の退任を受け、選ばれた時は、経験が無くとにかくロジックで選手を「理論的にはこうなるから、こうすれば良いんだ!」と強い口調で指導したそうだ。しかし、結果が出ず、家にはいたずら電話が鳴り響き、嫌がらせの手紙やら、さらに子供は学校でいじめられるなど、辛い日々が続いたそうだ。そうなると、勝つことが目的となってしまい、勝利の喜びよりも苦痛が前面に出て、結果として勝てない状況だ続いたそうだ。

そして、もう1回負ければ退任という試合の前に、奥さんに「今日試合に負けたら日本では生活できなくなるかもしれない」と電話をした時に、突然気持ちが吹っ切れたそうだ。「試合が勝てないのは俺のせいじゃない。俺を選んだサッカー協会の会長のせいだ!」これで一気に気持ちが楽になり、勝つことに対する執着心が薄れ、勝つために何をすればいいのかを冷静に考えることができるようになり、勝利を収めたそうだ。

また、岡田監督は新しいチームを引き受けるたびにフィロソフィーを作るそうだ。
今回紹介していたフィロソフィーは次のとおり。
1.Enjoy
2.Thinking by yourself
3.Concentration
4.Aggressive Play
5.Commnication

これはTUが語る内容に良く似ている。

1."エンジョイ"は、サッカーを楽しむこと。
通っているジムではライブのコンテストで勝利するポイントとして「楽しむ」というのがあったかと思うが、まさしくそれだ。人間は辛いことに対しては実力を発揮することはできない。いかに楽しめるかが重要だ。勝つことに執着するのではなく勝つためのベストを尽くすことが重要だ。

2."Thinking by yourself"は自分で考えるということ。誰かがきっとゴールを決めるだろうから、監督が言うとおりすればいいんだ。ではなく、自らが考え行動することで個の実力が組織の実力となる。TU-SPコリオの自主レッスンがまさにそれ。TUが居なくても各々が考え組織的な行動を開始することで組織力が増す。

3."集中力"。呼吸法。デモが始める前の一瞬の集中だ。

4.アグレッシブプレイ
負けることを恐れないこと。岡田監督がマリノスを辞任した翌日、王監督から電話があったそうだ。「岡田君、気を落とさないで、次があるからね」岡田監督は実はその時、決して落ち込んではいなかったが王監督に励まされたのに、「全然落ちこんでませんよ。けろっとしていますよ」何て言えないので「ありがとうございます。」と答えたそうだ。
実はその時岡田監督は「次はどんなチャレンジが待っているのかわくわくしていたそうだ。」

5.コミュニケーション
これは言うまでもない。

ジムに通いはじめるきっかけは、「ダイエットしたい、強くなりたい。」といった自己実現、つまり一人称の目的が主だが、ライブやSP、チャレンジクラスなどに参加することで仲間とのコミュニケーションが発生、つまり二人称以上、すなわち組織的な行動となる。共通の目標と共通の体験を通じて共通の喜びや感謝を感じる。これがジムのダイナミズムであり、岡田監督流サッカーにも通じる。

会社組織では、組織プレーが中心のように見えるが、「共通の目標と共通の体験を通じて共通の喜びや感謝を感じる」何てことはまず無い。一方で自己実現は否定される。人間はこういった成功体験による高揚によって進化してきた生物であり、感動無くしては成長できない生物、DNAである。それを補うためにもスポーツすること、チャレンジをすることは大切なことであるといえる。

ということで、岡田監督の後援で刺激を受け、チャレンジクラスにチャレンジ。そして「合格」この喜びが大切だね。

明日は東京。頑張ろう!

岡田監督の写真はここ