金沢カレー
地方にはその地でしか食べられないものがあるがなぜか高い。最近では地産地消と言われるが交通網が整備されている日本国内において、その場所でしか食べられないものは、余程鮮度が重要なものを除いては入手できないものは無いはず。逆の見方をすれば、万人には受け入れられない食べ物なのかもしれない。
その一方で、意外と喜ばれるのがジャンクフード。宮崎の肉巻などが有名だ。
ジャンクフードの定義は、カロリーは高いが、他の栄養素であるビタミンやミネラルや食物繊維があまり含まれない食品とされるが、要するに味が濃く腹にガツンとくる食べ物のことだ。
金沢市にも有名なジャンクフードが3つある。
1、2はまだ他の都道府県に進出していないが、3番の金沢カレーは何点かが東京に出店している。
金沢カレーの定義は次のとおり。
- ルーは濃厚でドロッとしている
- 付け合わせとしてキャベツの千切りが載っている
- ステンレスの皿に盛られている
- フォークまたは先割れスプーンで食べる
- ルーの上にカツを載せ、その上にはソースがかかっている
一言で言うと、揚げたてのカツを載せた粉っぽいドロッとしたカレーのことで、
北海道のスープカレーのような上品さがあるわけでもなく、インドカレーのように香辛料が効いているわけでもないが、一度食べると、また食べたくなる不思議なカレーだ。
金沢カレーを出す店は何店か存在する。
- カレーの市民アルバ
- カレーのチャンピオン
- カレーハウス・ターバン
- キッチン・ユキ
- ゴーゴーカレー
- ゴールデンカレー
数年前までは、2番のカレーのチャンピオンが有名で金沢カレーの事は総じて「チャンカレ」と表現されていた。
ところが、最近では5番目のゴーゴーカレーの勢いが凄い。社長の宮森宏和はニューヨークヤンキーズの松井秀樹の大ファンで、店名のゴーゴーは彼の背番号である55の意味だそうだ。ちなみに、松井自身は星陵高校時代にはカレーの市民アルバのカレーを良く食べたそうだが、ゴーゴーカレーは食べた事はないそうだ。
ということで、倫理法人会取材のモーニングセミナーにてゴーゴーカレーの宮森社長が講演されるということで、行ってきた。入口付近には黄色地にゴリラのイラストが描いてあるゴーゴーカレーのTシャツを着たゴーゴーカレーの定員らしき人たちが50人以上並んで、来場者の車を出迎えてきた。
場所は「ぶどうの木」というレストランで、今回はブドウ園の下での開催でとても良い雰囲気。
宮森社長の話自体はそんなに新鮮味のある話では無かったが心に残った言葉が一点。
「夢を持とう、しかも夢に日付をつけよう。そうすれば夢は必ず実現される。」
平成生まれの人たちにとっては、生まれた時から物質的には満たされており「モノ」に対する欲求はそんなに強くない。また、個性が重要な時代だと叫ばれてはいるが、学校教育においては競争を避ける等、均質化が理想とされている。受験においてもセンター試験を採用する私大が増える等、幅広い知識と総合力が重要視され、突出した個性はどちらかというと望まれてはいないようだ。
彼は自身の事を「ダラブチ」(=馬鹿野郎の金沢弁)と表現していたが、場合によってはリスクを考えずにチャンスにかけてみることも重要だ。情報化社会においては成功事例はすぐに伝えられ、直ぐに真似されてしまう。とにかくスピードが重要だ。しかも、リードするには、変化を続ける事が必要。
ゴーゴーカレーはニューヨークにも既に出店している。今後はアジアへ拡大していくそうだ。彼の夢はどこまでも続きそうだ。