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賃貸物件の「更新料」は東京と京都だけの慣習?

マンションを借りる際の賃貸借契約には1年とか2年などの期限が設定されている。契約期間が決められているのは、家主が家賃の見直しをするタイミングや口実を作るためのものだ。一方、マンションを借りる際に「礼金」というのを求められるケースというか地域がある。この由来は「貸してくれてありがとう」と借り手の家主に対するお礼だと言われるが、家賃とは別に発生する費用だ。これとは別に部屋を汚したり壊したりした時の修理代や、家賃の滞納時の備えとして「敷金」というのも求められる。「敷金」は「保証金」といわれる場合もある。地域にもよるが「礼金」「敷金」各々家賃の2カ月が一般的。

これとは別に「更新料」というのがある。2年契約であれば2年ごとに家賃1ヶ月分や2カ月分を支払わなければならない。名目は契約更新の事務手続きのようだが、事務手数料としては明らかに高すぎる。

京都市の男性が貸主に「更新料」等の返還を求めた訴訟に対し、8月27日の大阪高等裁判所では更新料特約が消費者契約法10条より無効であるとする判決が下った。

ここでなぜ「更新料」というのが存在するかというと、借り手が変われば「礼金」が入る。しかし、借り手が何年も住みついていたら「礼金」は入らない。そこで契約時に「礼金」相当分を「更新料」という名目でもらうことにしたのではなかろうか。

家主にとっては空き部屋が無く、毎月家賃収入がある事が重要なはずなのに、「礼金」や「更新料」という一時金で家主が儲けているかというと実はそうではなかったりする。不動産会社が家賃保証をしたり、独占的な仲介するなどの管理物件の場合は、「更新料」は家主に渡らず不動産会社に入るケースも多いようだ。不動産会社にとって仲介手数料を増やすには借り手を回転させれば良い。回転しない場合は「更新料」は「仲介手数料」の代替となる。

これらは借り手、すなわち消費者軽視の考え方であって慣習が理由で借り手が負担し続ける必要はない。また、面白い事にこの「更新料」という慣習は首都圏と京都だけのもので、全国から見ると既に少数派になっているようだ。

慣習には良しも悪しきもあるが、政権交代の今こそ見直す時期。規制に守られてきた業界の自由化を促すことで生活者の利益につながる事はまだまだあるはず。

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 更新料問題に関する不動産業界の意識・実態緊急調査
 http://www.next-group.jp/press/research/20091008.pdf