Connecting The Dots

クラウドIT顧問 山崎ジョー吉のブログです。

フィンランド式キッズスキル入門

12月17日の三谷情報フェアのミニセミナーの「フィンランド式キッズスキル入門」が興味深い内容だったので、セミナー後にブースに立ち寄り本を購入。その本の著者自身(佐俣 友佳子さん)がミニセミナーでプレゼンされていたので、思わず「サインをください!」といって本にサインを書いて貰った。

ということで今日から休みなので、早速読んでみた。
日本の教育水準が低下していると言われて久しいが、私が勤めている会社でも同様の事を感じる。営業のように様々な人との会話やコミュニケーションから情報を得る人は、知識が偏りにくいが、エンジニアなど内勤の事務職の場合は、他人からの情報よりもネットなどからの情報に偏りがちだ。そうなると、様々な問題に直面したときに、上手く立ち振る舞えず失敗したり、相手とモメたりする事がある。社内なので素直に謝れば済む話なのだが、プライドが邪魔をしてか誤ろうとせず、余計にこじれるケースが少なくない。まさに、ミスターチルドレン。そんな彼らの教育をどうしようと悩んでいたときに「フィンランド式キッズスキル」に出会ったのだが、うなずく点も多く使えそうな気がする。簡単にまとめると次のとおり。

  • 問題を問題として捉えるのではなく、学んでいないだけ、すなわちスキルが無いだけと捉える。
  • スキルを付けるときは周囲を巻き込む
  • 感謝する
  • キッズスキルには15のステップがある

例えば、集中力が無く我慢が出来ない、落ち着きが無い子供は、ADHD注意欠陥多動性障害)だと断定する前に、次のスキルが無いと捉える。

  • 静かに座るスキル
  • 話す前に手をあげるスキル
  • 我慢強く待つスキル

この中から最も簡単にできるものから始める。最初から1時間座る事を目標とせず、5分間座る事から初めて、少しずつ長くしていく・・・。こういった感じだ。

親から見て子供は「出来なくて当然」と見てくれるが、社会においては「出きて当然、出来なきゃ努力しろ」がバブル以降に社会人になった人たちにとって強いプレッシャーになっているのかもしれない。バブルを経験している人は、自助努力では無かったかも知れないが、頑張れば成功できたという経験があるから、まだチャレンジしようとするが、バブル以降の人たちは無理をしてまでチャレンジしない人が多いように感じる。
そんな彼らの教育手法としては「フィンランド式キッズスキル」が合っているかもしれない。考え方はコーチングに似た点が多いが、やってみる価値はある。子育てに悩んでいる人だけでなく、部下の教育で悩んでいる人にはこの本はオススメだ。