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【書評】「嫌消費」世代の研究 -松田久一著-

ベストセラーの「フリー」と一緒に読む事をおススメしたい本。30歳で年収400万円が中流と下流の境目であるというセンセーショナルな考えを示した「下流社会」は記憶に新しいところだ。この本では日本国民を幾つかの世代に分類し、その中で年齢的に今後消費の中心ゾーン入りする「バブル後世代」のライフスタイルや消費行動を分析し、消費が伸びない現象を説明している。
「バブル後世代」とは、1979年から83年に生まれた一定の年齢層で81年の第2時石油ショックの前後に誕生し、94年の中学入試の時にバブルが崩壊。阪神・淡路大震災地下鉄サリン事件といった社会的な事件を経験し、ITバブルの崩壊後の2000年から2004年の間の就職氷河期に就活をし現在にいたるなど、いわゆる「いい思い」をしていない世代だ。
そんな彼らは、収入が増えても消費を増やさないという消費行動を取る傾向が強く、大型テレビや自家用車、マイホームなどへの関心が低いと言われている。こういった価値観が今後国内消費の中心になっていくと、幾ら値段を下げても必要無いものは購入しない。つまり、GDPの6割を占めると言われる個人消費、すなわち内需が増加しないということになる。
この本ではこの世代の消費行動である「嫌消費」を克服するためのヒントが書かれている。マーケティングを仕事にしている人必見の一冊だ。