Connecting The Dots

クラウドIT顧問 山崎ジョー吉のブログです。

UCC上島珈琲が明かしたスパムTwitterの背景、監視体制が早期対応を生む

Twitter社の発表によると、現在の1日当たりツイートの数は何と5000万ツイートだそうだ。月に直せば約15億ツイート。Twitterの成長恐るべし。ちなみに、2009年11月に2700万ツイーツ/日だったというから著しい成長率だ。(2009年11月のデータはTwitter社の発表ではない)
利用者が増加してくると企業もプロモーションの媒体の一つとして活用を検討し始める。しかし、自社でユーザー投稿型のQ&Aサイトを持っているところが少ないことからもわかるように、「どう使えばいいか分からない」「炎上が恐い」など、エンドユーザーとの直接的なコミュニケーションツールの導入に対し二の足を踏む企業は多い。また、ユーザーツイートに返事をするのが大変だという運用面を指摘する向きも多い。そこで運用面を解決するために最近BOTと呼ばれるプログラムを使って自動でツイートさせているケースが増えている。例)

そのBOTを利用したプロモーションで先日事件が発生した。その企業とはUCC上島珈琲のことで、2月18日、自らが実施したTwitterキャンペーンが批判を浴び、2時間で終了に追い込まれたのだ。問題になったキャンペーンは5日午前10時にスタート。11のアカウントを使い、ユーザーがつぶやいた「コーヒー」「UCC」などの30のキーワードに反応、宣伝リプライを自動で送信するというもの。フォローしていないアカウントから一方的に宣伝リプライが届いたため「UCCがスパム的なリプライを送っている」と批判の的に。特に広告・ネット業界のTwitterユーザーが素早く反応、批判が拡大。開始からわずか2時間で終了に追い込まれたが、数時間後に謝罪文を流すなど、見事に「鎮火」させることができたのは、以前から担当者が自らTwitterを運用、監視をしていたから、変化をイチ早く察知できたからだ。

UCCは自らの失敗を勉強会という公の場で語ることで、Twitterの企業での普及に貢献するという行動を取った。プラスになるかどうかわからないが、自らの恥をさらすという勇気ある行動だと評価したい。
その勉強会のレポートが掲載されているので、Twitterを運営している、あるいは検討している企業の担当者は必見だ。価値観が多様化する中、ユーザの顔が見えないと嘆く企業が多いが、Twitterはそれを部分的ではあるが解決する方法の一つだ。