Connecting The Dots

クラウドIT顧問 山崎ジョー吉のブログです。

社内で戦争用語を使うのを止めよう。顧客はターゲット(的、敵)ではない。

戦略、戦術、ターゲット・・・。アメリカのマネジメントやマーケティング学の影響からか、日本の企業の社内でもこういった戦争用語があたりまえのように飛び交っている。これらの言葉の多くは元来、戦争のために開発された手法が元になっているためだ。日本は日本国憲法第9条で戦争を放棄しているのだから、こういった単語は表現を変える等して使用すべきなのだが、そのまま使われているのが現状だ。
社内の会議においても「君の提案の戦略は解りづらい」とか、「君の商品のターゲットは?」などと、顧客の事をあたかも敵のように扱い、当然のように戦争用語を使用してしまっている。日本のメーカーはプロダクトアウトが抜けきれていないと言われるが、顧客を敵のように表現しているようでは、それも当然だ。
また。戦略といった用語を現場の一担当者が軽々しく使っているが、戦略を立てるには周囲全体が見えていないと有効な戦略は立てられるはずはないのは言うまでもない。戦略は中枢、つまり、企業においてはマネジメント部門が考えるべき内容だ。このように企業内において、間違った用語を間違った使い方をした事が原因で、自分が経営戦略を立てられるような裁量があると勘違いしている人を増やし、結果として、戦略ではない戦略について意味のない会議を重ねてしまっている。そもそも戦略など立てた事がないのであれば、戦略などといった言葉を使う事を止めて、顧客の意見に耳を傾け、そして、対話を始めよう。そうすることで、会社は変わる。戦争用語を止めれば、社内でのギクシャクした雰囲気もきっと和らいでくるはずだ。