Connecting The Dots

クラウドIT顧問 山崎ジョー吉のブログです。

IT化とノイズ

情報化(IT化)によって一日に読む文字数は格段に増加した。また、何でも検索すれば関連する情報を意図も簡単に入手することができる。一方で2チャンネル文化に代表されるように趣味趣向の強い情報への接触回数が偏る傾向が強まっているといえる。それによって特定の分野にはやたら詳しいが当たり前だったり、一般的な情報には疎い「情報虫歯」になる人が増加している。テレビや新聞といったどちらかというと受動的なメディアとの接触の機会が減少していることも原因だ。

一方、溢れる情報を自らの意思で選別するといった行動は、徐々に無意識の内に行われるようになる。つまり、ネットを見ていても、無意識の内に自分に興味が無い、あるいは関係ないと思われる情報は眼から情報としてインプットされているが、脳がフィルターをかけスルーしてしまっている。耳から入る情報もしかり。繁華街の雑踏の中で自分に必要な情報だけを知らず知らずのうちに聞き分けている。

これは凄い能力のように感じるが、逆の見方をすると、潜在意識の中に構築されたオリジナルの情報フィルターによって入力された情報をその時のシチュエーションに関係なくフィルタリングをしてしまっている。またこれは物事を思考している時にもフィルタリングが機能してしまうので、新しい発想やアイディアの創出を抑止してしまっている。

つまり、情報化社会が人間の思考能力の幅を狭めてしまっているといえる。言い換えると頭の固い大人だけでなく子供が増えてきているということだ。このフィルターは目的の情報に辿りつくには確かに便利なのだが、ブレーンストーミングをしている時などはフィルター機能をオフにすることが必要。

そのためには、日頃から液晶の画面の文字を眺めるのではなく、様々な人と会話をする機会を増やし耳からの情報を増やすことだ。また、気になった言葉や情報は手帳に書くことが重要。

また、フィルターをオフにするためには、"無"を作る訓練をすることだ。これはスポーツでも座禅でも何でも良い。没頭できる何かを見つけることだ。某元アイドルはそれを薬物に頼ってしまったのだろう。