Connecting The Dots

クラウドIT顧問 山崎ジョー吉のブログです。

ゆめのワールドカフェ

今年最後のワールドカフェが開催された。グランドテーマは「ゆめのワールドカフェ」。会場の「ゆめの湯」とかけたテーマだ。また、今回は百万石ワールドカフェを体験し、企業内で実践した事例の紹介があり、企業での導入を考えている人、必見の内容だ。
1社目は地元のIT系メーカーの管理部門
タイトルは「カイゼン活動 × ワールドカフェ = オロナミンK」

同社では6年前から「カイゼン活動」を実施しているが、ややマンネリ気味。また、企業の成長率が鈍化してきていることで、社員の士気が低下し、元気がない。こういったケースに陥ると必ず始まるのが組織論だ。しかし、いくら組織を変更しても社員の士気は上がらない。組織が、マネジメントが・・・といったように責任転嫁しても事は進まない。有志が集まって開催している「朝カフェ」。いわゆる「朝活」のように、まずは自分たちができることから始めようと考えて始めたのがオロナミンKだそうだ。Kには管理部から、カイゼン、くじけない、メンバーの名前の意味が込められている。
具体的には、まずは管理部内でプチ・ワールドカフェを開催(8/17)。参加者は17名。その結果、全員がまた参加したいと表明してくれたことから、手ごたえを感じ、継続して実施する事となった。しかしながら、成果とフォローが必要ではとの意見もあったことから、ワールドカフェ+何かを検討する事にした、
議論の結果、共同カイゼン創出プログラムとして、ワールドカフェを起点とする仕掛けを実行することにし、ワールドカフェの後にカイゼンを考えてまとめてもらうことにした。ツールとしてマインドマップのような「カイゼンアイディア抽出シート」や「共同カイゼン企画シート」を用意。各々がワールドカフェに参加したことで何かを得られるような流れを構築し、2回に別けてワールドカフェを開催。参加者は39名。5+1件の”Dream PJ”の企画&実行することとなった。次の展開としては12月に60人規模のワールドカフェを開催し、来年の2月にはカイゼンリーダー研修にワールドカフェの導入を計画しているとのこと。

次は富山の企業の工場での導入事例。今年の6月に百万石ワールドカフェのさかもとさんに会いワールドカフェを知り、その5日後の百万石ワールドカフェに参加し、感動的な発見をした。翌日会社にてワールドカフェの開催を決意し、7月に39名でのワールドカフェを開催。アンケートの結果からは、「気楽に話せる」「聞くことが職場の風土を変えていく。」「他人の意見を聞けるだけでなく、自分の意見もまとめることもできてよかった。」などと前向きな意見が。また、ほぼ全員が次回も参加したいと回答。
また、「結論が出さないのはおかしい。」との声もあったが、「結論を求めないからこそ、これだけ話ができたんだ!」との意見も。
そして11月には122人という大規模のワールドカフェを開催。その結果、多少の段取りの悪さなどを吹き飛ばすほどの、結果が得られた。定期開催の要望やもっとやって欲しい、はたまた、翌日の研修ではワールドカフェのスタイルでグループ討議をするグループがでるなど、予想以上の反響が得られた。若手を中心としたメンバーで開催した事で、予想もしない展開や結果が得られたようだ。
次の展開としては、ワールドカフェのシステムそのものを工夫、発展させていこうと考えているそうだ。

今回の2つの企業での導入事例は、社内のセクショナリズムやコミュニケーションの低下に悩む企業にとって大いに参考になる内容だ。

さて、本題であるワールドカフェの方はというと、グランドテーマの「ゆめのワールドカフェ」に対する問いは、「なぜあなたはこの場にいるの?」と「あなたは次はどこに行くの?」の2つ。来年のワールドカフェを占うような問いだ。ゆめの湯なので「次は風呂」何て話で始まるかと思ったら、企業での事例発表の後ということもあって、自分自身の行動や目標について話が進んだようだ。また、アイスブレイクの「あなたを漢字一文字で表すと?」で「迷」「惑」など書いた人が何人かいたが、何かを見つけるための旅の中にワールドカフェが定着しているのかもしれない。

企業内での成果が出てきたことから、来年はさらにワールドカフェを広めていこう。そして、ニッポンを元気にしよう!