Connecting The Dots

クラウドIT顧問 山崎ジョー吉のブログです。

無料化の流れは是か非か −フリーミアムとは−

Amazon楽天の「送料無料キャンペーン」や動画サイトの「第一話無料」など、「無料」がリアルの世界でも拡大しつつある。マクドナルドが始めた「コーヒー無料キャンペーン」がこの夏、大いに話題を呼んだ。スタバつぶしにも映るこのキャンペーンだが「タスポのついで買い」に良く似た効果が期待でき、十分採算が合うとの見方も多い。

これらのキャンペーンは、米国のインターネット業界で話題の「フリーミアム」と呼ぶマーケティング手法に通じる。フリーミアムとは「フリー(無料)」と「プレミアム(割増料金)」の造語。

無料で大量の新規顧客を呼び込み、顧客の一部を有料の商品に導く手法。有料商品の利益で無料商品の経費を補完し、全体としてしっかりと利益を確保する。そのためには、無料と有料の商品がどのようなバランスで実施するのが良いか、まさに金融商品ポートフォリオを考え方と同じだ。

ネットでは、無料の機能限定版の利用者の5%が有料版を購入が損益分岐点になるようになるそうだ。最初から5人をターゲットにし販売をするのではなく、まずは100人のユーザーに無料でも使ってもらう事で5人のユーザーに購入してもらうという手法だ。つまり、有料、無料問わず100人全てがユーザーであるという認識が必要だ。無料だからといってユーザーではないという認識は危険だ。

また、無料で使えるサイトのアクセス分析ツールが増えている。ユーザーローカル社の「User Heat」は「訪問者が、Webのページのどこの段落を注目して読んでいるのか」と「どの場所がクリックされているか」を調べて、その調査結果を共有するシステム。サイトにアクセスしたユーザーがところ見ているかを目の動きを追跡するカメラで解析するアイトラッキングに良く似たサービスだ。その他にもレコメンドツールやアクセスしてきた地域に応じたコンテンツを出力するサービスでも無料化のものが登場し始めている。

■ユーザーローカル「User Heat」http://userheat.com/
■完全無料のレコメンデーションエンジン「デテクル」http://www.deteql.com/
■どこどこJP サイバーエリアリサーチ株式会社 http://alfasado.net/contents/news/200910201150.html
 ※商用利用は有料