シャープがスローガンを変更
「目の付けどころがシャープでしょ。」というシャープのスローガンが20年ぶりに変わったそうだ。これがニュースになるところを見るとシャープのスローガンが認知されていたという証拠だ。つまりシャープのロゴを見たときに連想される意味性が浸透していたということだ。新たなスローガンは「目指してる、未来がちがう。」どんな意味性があるんだろう?
目指している未来のイメージが、他とはちょっとちがうからこそ、普通なら思いもつかないようなことを実現し、気がついたら世の中の当たり前にしている。「シャープがあって良かったね」と思われるような存在に、もっともっと近づいていく。さまざまな事業を通じて、そんな新しいメーカーになりたいと考えています。
なるほど〜。他社とは異なる未来を生活者に提供することを約束するわけだ。
シャープから連想される言葉と言えば、液晶、太陽電池、ちょっと前なら、ザウルス、コードレス電話で、先進性や高品質、技術力といったイメージを受けるが、スローガンが「目の付けどころがシャープでしょ。」になる前、つまり20年以上前は、シャープといえば「安かろう悪かろう」といったイメージがつきまとっていた。それが今ではすっかり変わった。
かつで「安かろう悪かろう」というブランドイメージを払拭するために1990年に「目の付けどころがシャープでしょ。」というスローガンを掲げ、目の前にあるシャープ現行製品の品質の良さをユーザーに約束し認知させた。次は将来に渡っても「シャープ製品を使ってて良かった」と感じるようなモノづくりを宣言したわけだ。
ブランディングといえば、ロゴを変えてイメージを変えるだけのケースが多い中、地に足の着いたしっかりとしたブランディングを行っている点はとても関心だ。
ところで、シャープの社名の由来を知っているだろうか?シャープはもともと「早川電気」という社名で電機メーカーではなかった。創業者の早川徳次氏が当時東京の下町の鉛筆工場で持ち前のアイデアでシャープペンシルを作ったがあまり売れなかった。その時のシャープペンシルのネーミングは「早川式金属繰出鉛筆」。その後「シャープペンシル」に名称を変えてから売上が伸び順調かに思われたが、関東大震災で工場が大打撃を受け、早川氏はシャープペンシル関連の特許を含む全てを失い東京を去った。そして、共に大阪に移り住んできた有志と開発したのが「鉱石ラジオ」だ。その記念すべきそのラジオにシャープと命名。それが後に社名となったそうだ。
会社の歴史といえば、創業者のイメージの印象が強い、PanasonicやSONYが良く取り上げられるが、シャープも興味深い。