Connecting The Dots

クラウドIT顧問 山崎ジョー吉のブログです。

ニフティがニフティーサーブだった時代に開発された圧縮ソフト「LZH」はもう使わないで!

今では、数十MBデータだったあっという間にダウンロードできるが、Yahoo!BBが登場するずっと前、インターネットも無かった、パソコン通信時代の通信スピードは1200bpsや2400bpsが当たり前だった。当時はニフティニフティ・サーブ、BIGLOBEはその前身のPC-VANと言われていた。ファイルのダウンロードやアップロードを少しでも速くするために、データを圧縮するというLZHという技術が開発され、パソコン通信の世界では定番ソフトとして重宝されていた。欧米ではそれに良く似たソフトとしてZIPが開発され、OSにも標準で実装されたが、国内においては依然としてLZHを使用してデータを圧縮している人が多い。

ところが、このLZH対応のフリーソフト「UNLHA32.DLL」を提供するMicco氏が6月5日、同プログラムの開発を中止すると発表。LZH形式のアーカイブには、ZIPやCAB、RARなどと同様に、ヘッダ情報を細工することでセキュリティ対策ソフトのスキャンを回避する脆弱性が存在している。主要ベンダのセキュリティ対策ソフトはZIPやCAB、RARなどについては脆弱性への対応が実施したにも関わらず、LZH形式は対応しないとの回答を受けた。

したがって、Micco氏は、バグフィックスは継続するものの、64ビット版や低レベルAPI追加版の開発は行わないと結論づけ、このような状況にあるLZH書庫を、特に企業・団体において利用することは危険だとして、利用しないよう呼びかけている。

パソコン通信時代に国産技術で開発され、一緒に進化してきたLZH技術が、ブロードバンドの普及によって消えていく。一つの役目、一つの時代の終りを表しているようだ。現在、YouTubeだ、USTREAMだ、Twitterだと言っているが、5年も経ったら消えてなくなっているかもしれない。まさにネット時代の栄枯盛衰は極めて速いといえる。

Micco氏のホームページ